KYOTOGRAPHIE 2024

KYOTOGRAPHIE は世界屈指の文化都市・京都を舞台に開催される、日本でも数少ない国際的な写真祭です。今年で11年目を迎えました。

今回の2024年のテーマは「SOURCE」です。

「源(SOURCE)は初めであり、始まりであり、すべてのものの起源である。」

KYOTOGRAPHIE公式HPより引用

本記事は、私たちメンバーそれぞれが興味がある会場をピックアップして、実際に行った感想をまとめたものです。参考になれば幸いです。

《子どもたちの眠る場所》    

《子どもたちの眠る場所》    
JAMES MOLLISON ジェームス・モリソン
場所:京都芸術センター

戦争や貧富差などの社会問題を扱う作品は多数あったが、相対的平和で、裕福な環境にいる私たちを批判するようなニュアンスは特に感じず公平かつ記述的なまなざしで異なる地域にいる子供たちの生活空間を記録した作品だと感じた。証明写真のように切り取った部屋の主人である子供の顔と、趣味や将来の夢について淡々と書いた文が一緒に展示されている。

子供たちの将来に関心を寄せたと同時に、「差」をなくそうと努力することの意味について疑問に思った。どんなまなざしで、周囲の「差」を扱うべきなのか、考えさせる展示会であったと思った。

《種子は語る》

《種子は語る》
Thierry Ardouin ティエリー・アルドゥアン
場所:二条城 二の丸御殿 台所・御清所

私たちは人口が急増している時代に暮らしており、地球上には81億人が暮らしています。種は異なる人類文明の中で重要なシンボルになることは避けられません。二条城に来て、木造の本堂の中に立って、写真芸術の視点から種を感じる、楽しい体験だったと思います。

《ヤノマミ ダビ・コぺナワとヤノマミ族のアーティスト》

《ヤノマミ ダビ・コぺナワとヤノマミ族のアーティスト》
Claudia Andujar クラウディア・アンドゥハル
京都文化博物館 別館

写真の他、ドローイングや映像作品があり、ヤノマミの精神世界を少しだけ垣間見れた気がする。1F展示の奥にある、インスタレーション作品「ヤノマミ・ジェノサイド:ブラジルの死」は圧巻。すべての映像作品をしっかり見ようと思ったら2時間以上はかかるかも。

《カサブランカは映画じゃない》

《カサブランカは映画じゃない》
Yoriyas (Yassine Alaoui Ismaili)
ヨリヤス(ヤシン・アラウイ・イスマイリ)
場所:ASPHODEL

3階に実際にヨリヤスがしている行動を撮ったムービーが出ていた。
それを見た後に展示を見た方がより一層展示物を楽しめた。
実際に撮られた写真はボケていたり真っ黒なものも何枚かあった。
普段私たちが見ないような視点で写真を見ることが出来た。映画じゃないっていうのは非日常じゃない。私たちは日常を切り取ってよりそれを面白く視点を変えようという意味が込められているのではないだろうか。そう考えさせられた展示だった。

・・・

いかがでしたか。気になる作品は見つかりましたか?

私たちの日常生活では、幼い頃から「リスクを回避することに注意すれば、社会の様々な危険から遠ざかることができ、人並みの人生を歩める」と教えられています。そのことを考えると、2つ目に紹介した展覧会のアーティスト、クラウディア・アンドゥハルの行動や勇気、勇敢な探索、コミュニケーション能力は驚くべきものです。現代文明は私たちに秩序やルールをもたらしたかもしれませんが、人と人との関係性は均質化され、私たちは不安を嫌い、冒険することを恐れているのではないでしょうか。未知を抱く勇気がまだ私たちにあるのでしょうか?KYOTOGRAPHIEは未知を抱擁する機会を提供しているので、より多くの人に体験してほしいです。

今回は4つの会場を紹介しましたが、今年はメインプログラムだけでも13カ所で展示が行われていました。

興味深い展示ばかりなので、来年はパスポートを買って計画的に回ってみようと思いました!学割もあるので、学生の皆さんは特に、春の京都を散策しながら芸術鑑賞をしてみてはいかがでしょうか?

それでは次回の記事もお楽しみに!

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